超長尺【恋愛工学批判】『ぼくは愛を証明しようと思う。』は効果的か?
藤沢数希さん『ぼくは愛を証明しようと思う。』(幻冬舎)を読んだ感想
恋愛工学は女性と幸せに過ごす通過儀礼にすべし
藤沢数希さんの『ぼくは愛を証明しようと思う。』は恋愛工学を使って非モテが女性と同時多発的にセックスができる男になるストーリーを描きながら、愛の本質について投げ掛けたハウツー小説です。
恋愛に真剣に励むアマチュアからプロまで、恋愛に関する男性向け書籍の中で、一番有名な本なのではないでしょうか。超モテ男術的には「恋愛工学」というネーミングが少し無機質な印象だったため、読まず嫌いを続けていたのですが、今回は本書を熟読した感想を引用を交えながら、お伝えしていきたいと思います。
結論から言えば、「恋愛工学を使って女性から女性とセックス三昧を可能にする」というのは、本当に女性と幸せな人生と過ごすための通過儀礼にすべきである、という考えに至っています。
恋愛工学を叩き込み、主人公のわたなべをバックアップする永沢さんは、非モテの観点から見れば、素敵だけで、超モテる(超モテ切った)男性からすれば、終着点を見つけていない迷える子羊にも見えるわけです。
恋愛は野球と似ているとしばしば感じるのですが、恋愛はピークを迎え、きちんと落としどころを見つけて引退するのがベストなんです。整合性のある遊びや遠い所で肯定感を得続けることも可能ですし、セックス至上主義に走るということは、女性との絡みに対して遊び切っていない段階とも言えるのです。
では、さっそく、『ぼくは愛を証明しようと思う。』の中身について、解説・批評・批判を交えながら、超モテ男術的見解を述べていきたいと思います
恋愛工学が批判される所以はセックス至上主義に走っているから
セックスに辿り着かなければ、本当に意味がないのか?
「この東京の街は、僕たちのでっかいソープランドみたいなもんですね」
「ああ、無料のな」
プロローグ NO.8/4413
このプロローグからも分かるように、恋愛工学はセックスをゴールに置いてます。「この東京の街は、僕たちのでっかい合コン会場みたいなもんですね」みたいな言い方もできますよね。本書を進めていくと分かりますが、
「恋愛プレイヤーは、人々をいい気分にするために街を出るんだ。俺たちは出会った女を喜ばせるためにナンパしないといけない」
第4章 恋愛プレイヤー No.2879/4413
といったように、セックス至上主義だとしても、女性を大切に扱おう、女性の気持ちを汲み取ろう、女性を幸せにしようという強い意志も持ち合わせています。
「男が選ばれる側だ。決して女を選べるわけじゃないんだ。俺たちができることは、自分という商品を好きになるチャンスを女に与えることだけだ。(中略)だから、ときには売らないという選択をしなければいけないときだってある。俺たちは商品だからこそ、絶対に自分を安売りしない」
第4章 恋愛プレイヤー No.2902-2909/4413
女性のことを尊重しているからこそ、男性は男性らしく在って良いという姿勢も読み取れますよね。恋愛工学は遺伝子的かつ動物的な解釈を重視し、男性が性的に複数の女性を捕まえようとすることに肯定的なのです。
結果的には、複数の女性との遊びに本当に飽きて、一人の女性とじっくりつ付き合いながら、仕事で会った女性との自然な絡みの中でモテたり、完全なサービスの場での女性との絡みで好かれたりして、肯定感を浴びるぐらいで満足できるようになった方が、人生の幸福度は増します。
「デートプランには、常にセックスから逆算された合理性が必要だ」
第3章 はじめてのデート No.1965/4413
世の中の可愛い女全員と抱こうなんて無理な話で、成功している起業家だって、生まれ持った大富豪と張り合って、否定感を増幅させてもしょうがありません。恋愛工学のセックス至上主義で、逆に女性とセックスをしなければ意味がないなんてマインドにならないようにしましょう。
非モテコミット
一人への執着心を分散させることがモテに繋がるのは確かである
「非モテコミットというのは、お前みたいな欲求不満の男が、ちょっとやさしくしてくれた女を簡単に好きになり、もうこの女しかいないと思いつめて、その女のことばかり考え、その女に好かれようと必死にアプローチすることだ」
第1章 非モテコミット NO.506/4413
「他にセックスさせてくれる女がいないから、たまたまちょっとでもやさしくしてくれて、うまくいきそうな女にすぐに夢中になってしまう。もうその女しかいない、と思い込む。女は男のそんな一途な想いを、心底嫌うんだよ」
第3章 はじめてのデート No.1863/4413
非モテコミットは、多くの恋愛教材でベーシックに言われていることです。女性と接する際の「余裕のあるマインド」が、良いパフォーマンスを促してくれるばかりか、女性側が良いイメージを作り上げ、第一印象を高めてくれる効果があり、結果的にスピーディーにモテるようになります。
他にもリーチできる素敵な女性がたくさんいれば、目の前の女性を落とさないと自分の恋愛は終わってしまうというような非モテコミットは防げます。
フレンドシップ戦略
フレンドシップ戦略はまったくもって使える
「フレンドシップ戦略というのは、お前みたいなモテない男が、非モテコミットした女にアプローチするときにやる、唯一の戦略だよ。まずはセックスしたいなんてことはくびにも出さずに、親切にしたり友だちになろうとする。それで友だちとしての親密度をどんどん深めていって、最後に告白したりして彼女になってもらい、セックスしようとする戦略のことだ
第1章 非モテコミット NO.514/4413
『ぼくは愛を証明しようと思う。』の中では、女性から「友達」と思われることが完全悪のように語られています。
「女は男と出会うと、そいつが将来セックスしたり、恋人にするかもしれない男が、ただの女だちにする男かをすぐに仕分けてしまう。友だちフォルダだ。いったんこの友だちフォルダに入れられると、そこからまた男フォルダに移動するのは至難の業だ。」
第1章 非モテコミット NO.514-521/4413
この考えには異論があり、むしろ、敢えて友達だと思われるフェーズから、狙った女性と警戒心を持たれずに、いろんな機会を捻出し、女性の情報を収集することで、女性が性的関心を寄せるために演出すべき魅力を刷り込み、男性へ成り上がるということは、超モテ男術がバックアップする男性の間ではしばし起こります。
恋愛工学はセックスをすることへの効率と確率を高めることを重視しているため、友達になることの煩わしさを感じるのかもしれませんが、恋愛をする過程で、恋愛工学徒・恋愛工学信者が「友達と思われたらアウト」と断定すると、良い恋愛の機会を失うことにも繋がります。
恋愛工学におけるモテの定義
当たって砕けに行っても、女性とセックスできる打率の高さ
モテ=ヒットレシオ×試行回数
第1章 非モテコミット NO.535/4413
モテ=ヒットレシオ×試行回数
第1章 非モテコミット NO.535/4413
著書では、ヒットレシオを「女が喜んで股を開く確率」としています。超モテ男術では、<出会った女性に当たって砕けに行ってハマった確率>と解釈しました。<出会った女性に当たって砕けに行くこと>が試行になります。
「お前みたいな欲求不満の平凡な男のヒットレシオは、試行回数の定義にもよるが、10%も行けばいいほうだ」
第1章 非モテコミット NO.542/4413
恋愛工学によると一般的な非モテの男性は、ヒットレシオが10%になります。なので、年間に10人の女性にクロージングする機会がなければ、1人の女性とヤレないわけです。高校卒業から大人の恋愛に本格参戦すると考えて、28歳の場合は、恋愛プレイヤー10年戦士になりますよね。
10年で経験人数が3人なんて男性は、10年で30人の女性にしかクロージングできていないという計算になります。非モテ男性は、単に出会うだけでなく、飯を食ったり、酒を飲んだりして、最後にクロージングする機会が少な過ぎるというのは、確かに言えていることです。
「このヒットレシオと試行回数を最大化するために、様々な恋愛工学のテクノロジーが開発されている」
第1章 非モテコミット NO.557/4413
この文脈の綾を解説すると、男性は無思慮に恋愛に取り組めば、ヒットレシオは当たって砕けるものしかないけれど、恋愛工学を用いることにおって、砕けずに当たりまくって、時には、完全な当たりと分かりながら、女性にアタックできるということです。
恋愛工学に限らず、様々な恋愛マスターや恋愛のプロのノウハウはほとんど、この考えで作られていると言っても良いでしょう。
恋愛工学とは
恋愛工学の定義
「進化生物学や心理学の膨大な研究成果を基に、金融工学のフレームワークを使って、ナンパ理論を科学の域にまで高めたものだ」
第1章 非モテコミット NO.557/4413
金融工学は、値動きのある金融商品のリスクやリターン、理論的な価格等を、数学やコンピューターを駆使して数値化し、分析し、リスクヘッジやリスクマネジメントに役立たせたり、投資や資産運用の意思決定に役立たせたりすることを研究する学問です。
要は恋愛工学とは、あらゆる学問の研究結果をベースに、金融工学で使う手法で、ナンパ理論を科学的に体系化させたものということです。「体系化させた」というのがポイントで、恋愛工学はあくまでも、著者が多様な学問とナンパを紐づけしたに過ぎないということです。
すべての出会いがナンパの本質と変わりないのですが、実際のところ、一般的なナンパと一般的な自然な出会いでは、アプローチに多様なニュアンスの違いがあります。この点において、恋愛工学はあくまでも、ナンパ工学と言わざるを得ない部分がたくさん存在していると感じました。
恋愛とは
恋愛工学における恋愛の定義
「いいか、わたなべ。恋愛というのは運とスキルのゲームなんだよ。」
第1章 非モテコミット NO.564/4413
これは結構面白い表現だと思いました。恋愛が野球と似ている所以も、言い得てます。運の作用が強く、スキルの部分が不透明になり、見た目以上にプレーが難しく、強いメンタルと広く深い恋愛リテラシーが必要になりますよね。
絶対的なスキルでさえも、運によって左右されることをしっているから、状況や女性の本質をきちんと捉えようとするわけです。そんな男性が恋愛のスキルもリテラシーもなく、なんとなく女性にアプローチする男性に負けるはずがありませんよね。
出会いのトライアスロン
自分なりの出会いの量産システムを構築しよう
「週末の街コン→ストナン→クラナンのサーキットで、1日50人以上の女にアタックする。それが、出会いのトライアスロンだ」
第2章 出会いのトライアスロン No.606/4413
試行回数を増やすためのトライアスロン。このトライアスロンは、恋愛工学通りでなくても構いません。最近であれば恋活アプリは、出会いのトライアスロンには格好過ぎます。
超モテ男術では、ナンパはオススメしていません。自由度が大きすぎて、失敗する回数が自傷行為に繋がるため、コミュ力が圧倒的に低い非モテには不向きだからです。
それよりも、女性とのコミュニケーションの枠組みが決まっているイベント会社が開く、パーティーに参加した方が良いと考えています。
イエスセット
イエスを沢山言わせることによって、オファーを承諾率を高める
「とにかく女にたくさんイエスと言わせておくことが重要なんだ。女がイエスと言い続けると」、自然とラポールが形成され、(中略)家やホテルに誘われても、相手はまたイエスと言ってしまうんだ。イエスの慣性の法則だな。催眠術みたいなもので、イエスセットと呼ばれる恋愛工学のテクノロジーだ」
第2章 出会いのトライアスロン No.771/4413
恋愛工学で登場する会話テクニックは、基本的には、どの恋愛教材でもフォローされていることなので、目新しさはありませんが、イエスセット、バックトラック、バックトラックイエスが小説の中で良い会話の事例として登場しますので、会話ベタにはとても良いサンプル(テンプレート)になっていました。
タイムコンストレイントメソッド(時間制限法)
忙しい男には価値が潜んでいると女性は捉えがちである
「女に話しかけるときに、嘘でもいいから、『これからちょっと用事があって20分しかないんだけど』と言ったり、「5時から仕事があって、もう行かないといけないんだけど』と言ったりして、こっちが立ち去る時間をなるべく早く知らせるんだ。つまり、これから始まる会話にこちらから時間制限をつける」
第2章 出会いのトライアスロン No.892/4413
超モテ男術の運営メンバーのこのメソッドは自然と使っています。テクニックというよりかはガチで忙しいので、時間制限を付けるんですが、女性から後に「あれって、すごく心揺さぶられるんだけど、ワザとやってるの?」なんてよく冗談交じりで言われます。
時間制限を付けるメリットは、警戒心を外したり、自分が忙しいことに現実味を与えて、価値のある男と思わせるような効果があります。特に女性が何かしらの魅力をあなたに感じていれば、時間制限法を設けることで、あなたの価値をよりポジティブに捉えてくれるようになります。
落としやすい女性は周りに視線がよく行く
女性がチラチラ外部に目を向けることの意味とは
「目を合わせるというのは、最も基本的な非言語コミュニケーションだ。恩から目をチラチラ合わせてきたら、それはナンパしてくださいってサインなんだよ。こっちが見つめていて、何度か目が合うってのはいい脈ありサインだ」
第2章 出会いのトライアスロン No.892/4413
これはニュアンスの問題なんですが、視線が他を向くような女性というのは、他に何かしらを求めていうということになります。脈ありというのは、可能性があるという意味で、好意的であるかどうかはまた別ですが、街でこっちを見てくるような女性は、一般的に男性のアプローチに断然ハマりやすい傾向があります。
合コンだったり、街コンだったり、知人を介したパーティーで、視線がチラチラしたり、視線の挙動が激しかったりする女性は、コンタクトを取ってみて、過去の恋愛遍歴だったり、人肌恋しくなった際にある程度の好意レベルの人を家に誘われたら来るかなどのトークをすれば、その日にお持ち帰りできるかがより明確になります。
恋愛工学の対象
恋愛工学はある程度モテる女性に対して効果を発揮する
「恋愛工学は『中の上』以上の女に対してのものだ」
第2章 出会いのトライアスロン No.1486/4413
恋愛工学における『中の上』というのは、外見的な尺度のみからの判断です。外見的に優れた女性は、非モテ男性からの非モテコミットを絶えず喰らっているため、非モテコミットを回避し、評価を上積みする恋愛工学のメソッドを投入することで、他の男性との圧倒的な質の違いを女性が感じるからです。
女性がセックスをどんな男性にもさせてくれない理由
女性の生物的特質がセックスの機会を慎重にさせた
「限られた子供を産めるチャンスを最大限に活かせるように、相手の男を注意深く選ぶ性質が女には備わったんだ」
第3章 はじめてのデート No.1763/4413
ぶっちゃけモテることを生物的なアプローチまで落とし込む必要はありませんし、女性が限られた男性としかセックスをしない理由が生物学的観点から腑に落ちたところで何も変わらないのですが、こういうロジカルな視点が多いからこそ、恋愛工学を信じ込みたくなるというのも分かります。
恋愛工学において、遺伝的かつ生物学的な論考というのは、恋愛工学徒・恋愛工学信者を量産するための客寄せパンダ的な要素があるのかもしれません。
女性が求める”Good Genes”と”Good Dad”
女性が生物として求める男性像とは
「つまり、女が男に求めているのは、将来多数の女を獲得して繁殖に成功するモテる息子になるいい遺伝子を持った”Good Genes”の男か、子育てに協力的な”Good Dad”の男なんだ。”Good Genes”はウイルスや病原菌に負けない強い免疫力を持ち、女性を惹きつけるルックスや生存競争を勝ち抜ける肉体的な強さとスマートさを持った男ということになる。”Good Dad”の資質というのは簡単に女を裏切らず、子育てに協力的な男だ。権力を持っていて子供を庇護できる男もそうだ。現代社会で言えば、”Good Genes”はイケメンのことで、”Good Dad”の資質に結びついているのは男の金と地位だろう」
第3章 はじめてのデート No.1770-1781/4413
恋愛工学的文脈に乗っかるなら、超モテ男術の目指す道は、”Good Genes”でもなく、”Good Dad”でもなく”Good Dandy”です。非イケメンをモテさせるには、ます、顔以外の外見をアップさせ、仕事力、コミュニケーションのスマートさで、「社会の中でデキる男」になって、高められるGenes要素を高めます。
そして、エスコートや内面的質の高さで女性を喜ばせ、長期的に女性を幸せにできる印象を植え付け、Dad要素をきちんと高める。
非イケメンではあるが(経済力がないなど短所はあるが…)、良き男であり、良き父であり、結果、良きダンディーであるという評価を女性から獲得することができれば、イケメンにも、お金持ちにも、ぜんぜん勝つことができるのです。
「だから、女はこの両者(“Good Genes”と”Good Dad”)のあいだで揺れ動き、女の男の好みというのは多様で、複雑になるんだ。それに対して、男は単純で、若くてきれいな女(中略)とセックスしたいだけだ」
第3章 はじめてのデート No.1780/4413
男性がブサイクでもモテるのは、先ほどの述べた通り、他の候補男性と比較し、”Good Dandy”という女性にとって心地よいポジションに成り上がることが可能だからです。
超モテ男術では、女性が内面から感じる居心地の良さを獲得するためのあらゆるテクニックを大事にしています。”Good Genes”でもなく、”Good Dad”でもなく”Good Dandy”になることをオススメします。
モテスパイラル現象
モテるためには誰かにモテていることが大事
「イケメンや金持ちより、単に他の女にモテている男がモテる、という恐ろしい事実だ」
第3章 はじめてのデート No.1855/4413
誰かにモテてしまえば(自分自身がモテていると自己肯定できるレベルにモテていれば)、他の女性からも自然にモテる現象を、恋愛工学ではモテスパイラル現象と言います。
最も頻繁な例は、綺麗な奥さんがいて、その奥さんをきちんと幸せにし続けている男性は、既婚者と分かっていながらも、めちゃくちゃモテます。良い遺伝子であること、良き父であることがどんどん女性に伝わり、女性もそんな男性と交わりたいと女心を刺激されるからです。
クロージングまでの経験を重ねるからこそ、モテるコツが分かってくる
恋愛工学における真の効用
「結局のところ、女にモテるかどうかって、ビールを一杯飲み干したあとに、臆面もなく『セックスさせてくれ』と言えるかどうかなんだよ。最初はたくさん断られて、すこしばかり恥をかくだろうが、そのうち女を惹きつけるための自分なりのコツがわかってくるんだ。俺は、多数の女に同時にアプローチする方法論や、一人ひとりの女とうまくいく確率を引き上げる技術論は教えることができても、そういうガッツは教えることができないからな」
第3章 はじめてのデート No.2055-2062/4413
最後までとにかく言い切るというガッツが、恋愛のセンスやリテラシーをピカピカに磨いてくれるという考えは同意できます。結局は自分が腑に落ちれば、めちゃくちゃ結果を出せるようになり、それは恋愛に限ったことじゃないんですが、恋愛の場合は、やはり、最後まで言い切る。要は、「ビールを一杯飲み干したあとに、臆面もなく『セックスさせてくれ』と言えるかどうか」がモテに直結するわけです。
恋愛工学はヒットレシオを高め、試行回数を増やすという冷めたやり方のように感じますが、ガチで恋愛に対して腑に落ちる自分を築き上げる真の効用があるとも言えます。
ラポール
自己開示させれば、女性は格段に思った方向へ導きやすくなる
「ふたりで会うところまで行ったら、次にやらないといけないことはラポールを築くことだ。(中略)ラポールというのは、もともとは心理療法の用語だ。セラピストが患者の問題を治療するためには、患者がセラピストを深く信頼し心を開くことが必須条件になる。表面的なものではなく、潜在意識レベルでの信頼関係のことだ」
第3章 はじめてのデート No.2070/4413
この部分は超モテ男術で言うところの「自己開示」です。深い自己開示、さらには自己拡大が達成できれば、他の男性よりも圧倒的な特別な存在になります。
恋愛工学では共通の体験を深く共有し、女性に安心感を与えることが大切だと説かれています。
ザオラルメール
女性との関係はこちらの意図とは関係なく突然復活する
ザオラルメールというのは、一度疎遠になってしまった女に、しばらくしてから(通常は数週間)、さりげなくメールを送り、関係の復活を祈るテクノロジーだ」
第4章 恋愛プレイヤー No.2730/4413
まぁ、何もテクノロジーというカッコいい言い方をしなくても、不特定多数に同時進行で、しかも、ある程度真摯に接していれば、一度ダメでフェードアウトになったとしても、再起戦でアタックすれば、何事もなかったかのように連絡が戻ってくるなんてことは結構あります。
セックスできなかった女でも、なるべく友達としてキープして、いっしょにクラブに遊びに行ったり、合コンなどを開催するネットワーキングに利用できることもある。こうした女を恋愛工学ではピボットと呼んだ。基点となって、他の女にアプローチできるからだ
第4章 恋愛プレイヤー No.2738/4413
基本はセックスできるできないに関わらず、出会った女性に対して、その女性の本質を理解し、他の男性よりも、圧倒的に幸せな時間を過ごしてもらおうという意気込みで、空回りもせずに、きちんとツボを突いていれば、ちょっと雑に扱ってセックスができなかったとしても、友達としてキープすることは可能ですし、男性として認められているため、その女性から別の素敵な女性の出会いを獲得することができます。
超モテ男術でも、ピボットをループさせ、ピボットを増やし、出会いの質を上げる大切さについては、何度も述べています。
ACSモデル
ACSモデルはアテにしなくても良い
恋愛工学では女性と絡む場合にACSモデルというのを提唱しています。ACSモデルとは、
A(Attracation)=魅了
C(Confort-Building)=ラポール形成
S(Seduction)=性的誘惑
第5章 Aを狙え No.3052-3143/4413
のことで、A→C→Sのフェーズで順序良く辿ることが大切だとしています。
そして、重要なのは、本質的にACSを達成できているということ。これは超モテ男術でも幾度となく言及していることです。
魅了とは言ってしまえば、自分の価値を相手に分からせること。女性が他の男性よりも男性としてメリットを感じる存在と認識すれば、次にラポールを形成し、性的誘惑でセックスに持ち込めるという流れになります。
恋愛工学によると、ACSモデルに掛ける時間は3時間~10時間で、1日ですべてを稼いでもいいし、何日かに分けてもいいとしています。
この点はぶっちゃけ女性にもよりますし、男性的魅力の鮮度を足し続けることができれば、10時間以上の時間を過ごしても、友だちフォルダ行きになることはありません。超モテ男術の見解は、ACSモデルのAとCは断続的に組み合わせながら、Sに向かうことが可能です。
・A→C→A→C
・C→A→C→A
女性とのコミュニケーションは性格と話題の相性だったり、置かれている環境だったりで、絶えず変化します。なので、純粋に「A(Attracation)=魅了」よりも、「C(Confort-Building)=ラポール形成」の方が前倒しになる可能性もあります。
バランスを取りながら、Sに向かっていけば、ACSモデルなんて考える必要はなく、第一印象でなるべく減点を作らずに、アイドリングトークで打ち解け、深い話で自己開示を促しながら、さりがなく程よいボリュームのエピソードトークで男性的魅力を積み上げていきながら、女性の語りたい話題をどんどん語らせていけば、自然に他の男性に比べ、特別な存在になっていきます。
超モテ男術のメンバーは、「カフェで数時間お茶→ホテル」なんてことができるメンバーばかりですが、ACSモデルよりもより綿密で多様な仕掛けの中で、行ったり来たり、ミスがあることを前提で、コミュニケーションを取っていきます。
恋愛工学は一人の女性の成功ではなく、結果的に何人とヤレたかという「ヒットレシオ×試行回数」の結果をモテにしているため、シンプルなモデルを沢山積み重ねることを大事にしていますが、それは多くの女性に適用できない可能性が高まるリスクも潜んでいるんです。
ワンナイトスタンド
ラポールいらずにヤレる女
「ただ、A→Sの直接ジャンプがワークすることはたまにある。(中略)女も後腐れのないセックスをしたいときがある。しかも、それは偶然でしか狙えないし、稀にしか起こらない。」
第4章 恋愛プレイヤー No.2902-2909/4413
超モテ男術のメンバーも、ワンナイトスタンドは数多く経験してきました。
キスを想像してキモくなければ付き合っていいと思う女性だったり、セックスをスポーツのように楽しむ女性だったり、人肌恋し過ぎてとにかく抱かれたいと潜在的に思っている女性だったり、根本的に男性にあまり警戒心がなくそれでいてセックスが好きな女性だったり…
女性から過去の恋愛遍歴だったり、現在の恋愛観だったり、いろんな本音を正しく引き出せば、実はワンナイトスタンドな女性は結構いたりします。もちろん、出会えるかどうかは偶然に頼るしかありませんが、偶然性を高めるためには、いかに本音を引き出すことができるかかが重要になってきます。
ボーイフレンドクラッシャー
彼氏持ちの女性に昔の彼氏の話をさせる効用
「ボーイフレンドクラッシャーとは、過去のボーイフレンドをぶつけて、現在のボーイフレンドを粉砕させる工学のテクノロジーなのだ」
第5章 Aを狙え No.3347/4413
恋愛工学では、彼氏持ち女性に、過去の彼氏の話をさせることで、恋愛話に花を咲かせ、自然に今の彼氏の不満を語らせせて、今、目の前にいる自分と一緒に居る方が楽しいと思わせるという会話手法があります。
昔大好きだった彼氏とも別れたリ、今忠誠を誓っている彼氏への思いもどうせ一時的だという含みを女性自身が自発的に考えることによって、浮気への流動性を高めるということは、確かに納得できます。
確かに、一時的に羽目を外すことに説得性を持たせて、「まぁ、いいっか」とさせるだけで、セックスへ持ち込める彼氏持ち女性はたくさん存在します。
「彼氏以外の別の男を思い浮かべさせることにより、いまの彼をこれから裏切るシュミレーションをさせておき、浮気の罪悪感を緩和しておくこと。そして、昔の思い出はたいていよいものだ。少なくても一時的には情熱的に愛し合っていたはずで、こうした昔の恋愛感情を呼び起こしながら、目の前の男性に対しても恋愛感情を抱いていると錯覚させる」
第5章 Aを狙え No.3339/4413
女性の話に対して、「そんな彼氏より自分の方が素敵だと思うけどなー」という会話は基本的にNGです。女性が今好きな男性を否定することは、その女性を真っ向から否定することになるからです。
昔の彼氏や恋愛話を語らせ、質問や会話を掘り下げる中で、女性が自分の中にある不整合な部分に気付けば、浮気になんなく足を踏み入れていく確率が高まります。
彼氏持ちの女性を即座にお持ち帰りする時、その女性の浮気心の尺度を知ることが何より大事になります。
女性によっては、自分の魅力をどんなに分からせていても、行動には移さないというタイプも存在するからです。過去に浮気をしていたり、セックスは別腹みたいな考えがあったり、女性の貞操観念が見えてきます。超モテ男術的には、過去の恋愛話をすることの利点は、女性の本質が見えることにあると言えます。
最後に:誰でも『ぼくは愛を証明しようと思う。』の主人公になれる
本当の愛とは何か?モテれば、必ずこの疑問に辿り着く
以上、『ぼくは愛を証明しようと思う。』を読んで、恋愛工学批判(というか批評)を行ってきました。主人公は小説の中で、有名モデルと付き合うまでにモテていきます。
「誠実にひとりの女に尽くすことしか知らない(中略)昔の僕を、彼女たちは愛してくれなかったのだろう。そして、恋愛をゲームのように考えるようになった僕を、彼女たちはなぜ愛するのだろう」
第4章 恋愛プレイヤー No.2070/4413
主人公は女性を抱けば抱くほど、「本当の愛の行き場」がどこにあるのか、迷走します。これはモテる男性に必ずやってくる試練です。なぜなら、モテればモテるほどに、女に執着しなくなり、一人の女に心が100%奪われるなんてことがなくなるからです。
人を愛せなくなったのか、余裕が積み上げられ過ぎたのか、人生の楽しみは女性を愛することだけじゃないと悟るのか、いろんな要素が掛け算になって、一人の女性に心が一点集中することができなくなるのは確かです。
純粋さと執着心は紙一重。超モテ男術のメンバーもモテれば、モテるほど、「人生一人が一番いいかも」なんて思う男性は非常に多いです。そして、モテ切った主人公は最終的に、一人の女性を愛する判断をします。
「僕はどうしようもない夢想家になったのかもしれません。でも、やはり信じたいんですよ」
「そんなにいい女なのか?」
「彼女より美人はいくらでもいるし、僕はそうした女たちと何度も寝てきました。彼女よりもお金持ちの女もいくらでもいます。もっと都合のいい女だって。でも、非モテだったときの僕にもやさしくしてくれて、失業して落ち込んでいるときにも手を差し伸べてくれた女なんですよ。僕は、そんな彼女といっしょに人生を歩んでいきたい」
エピローグ No.4355/4413
まったく自然な成長です。でも、もし、主人公が非モテのままだだったら、恋愛工学で有名モデルと付き合う経験までをしなかったら、不特定多数の美女とセックスをすることに価値を感じ、執着し、一人の女性と真剣に向き合おうなんてフェーズに行かなかったとも言えます。
女遊びを死ぬまでやるのは辛いんですよ。ナンパ師ずっとやる男性なんて、地下アイドルやコスプレイヤーをずっと続ける女性と一緒で、承認欲求が解消されてないんです。
だから、非モテだと感じて、恋愛工学に憧れるなら、モテることを目指してもいいですし、セックス至上主義の期間があっても良いと思います。誰でも、主人公のような成長を遂げることはできると思います。
ただ、人によっては、心がかなり病んでいくようなメソッドだと思います。超モテ男術のメンバーは、基本的には失敗がほぼほぼありません。そして、着実に女性と関係を深めるため、数年間音信不通でも、数年後に連絡してサクッと会えたりします。『ぼくは愛を証明しようと思う。』で度々、女性からの連絡が終着するシーンがありますが、そういうことが極力ありません。
まさに恋愛工学はナンパ上がりのメソッドで、会ったことない人にいきなり介入しようとする時点で、しかも、それを大量にこなすという時点で、既に女性も男性である自分も心が痛んでいくということを念頭に置いて下さい。もちろん、ハイになったり、ハートが強くなって、傷が痛くなっていくかもしれませんが、毎日女性を捕まえることが男としての人生の拠り所になってしまうと、また、厄介な精神崩壊を起こします。
ということで、恋愛工学について、長々と語らせて頂きました。
そして、もうモテを最速で駆け上がって、これから先、モテる人生だけを堪能したいって方へ。本サイト超モテ男術が制作した恋愛教材でぜひ、一発解決して下さい。詳細はこちらから
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