この記事で学べること
- 優しさという言葉を具体的な希望に戻す
- 安心・頼もしさ・親しさの違いを考える
- 相手の好みと自分にできることを照らす
「優しい人が好き」と聞いて、こまめに連絡し、予定を合わせ、相談も聞いた。それなのに距離が縮まらない。そんなとき、「女性は結局、優しい男を好きにならない」と考える前に、優しさの意味が二人で揃っていたかを確認したい。
同じ「優しい」でも、望んでいる行動が違う。決めてくれること、話を聞くこと、疲れている日は放っておいてくれること。その違いを具体的な場面で聞くと、性格を決めつけずに相手を理解できる。ここでの会話は説明用に構成している。
性格のラベルから、その人の経験へ戻る
好みの男性を聞かれたとき、最初から細かな条件を説明できる人ばかりではない。「優しい」は、本人にとって大事な複数の経験を短くまとめた言葉かもしれない。言葉が曖昧だから嘘だと判断する必要はない。
「具体的には?」だけでも聞けるが、急に言語化を求めると答えにくいことがある。そこで使えるのが、『好かれてしまうトークの極意』のマイケース・トゥ・ユアケース法だ。自分の具体例を出すと、相手はそれを手掛かりに、合う部分と違う部分を話せる。
男性「自分なら、疲れている日はごはんを用意して、話したくなったら聞くと思う。そういう感じは、あなたの言う優しさに近い?」
女性「ごはんはうれしい。でも、何も聞かれないと興味がないのかなって思うかも」
男性「休ませてほしいだけじゃなくて、気に掛けているって伝わることも大事なんだね」
この例で得られたのは、「女性は聞いてほしい」という一般則ではない。この人は、この場面では、言葉で気に掛けられるとうれしいという情報だ。別の日にも同じとは限らないため、その都度の様子や希望も聞こう。
安心、頼もしさ、親しさを一つにしない
『トリガートーク』では、支えになる安心感、物事を進める頼もしさ、互いに仲良くできる親しさを別の魅力として扱う。「優しさ」をこの視点で見直すと、何を増やせばよいかを考えやすい。
- 話を否定されずに聞いてほしいなら、先に結論を出すことが邪魔になる場合がある。
- 困りごとを一緒に進めてほしいなら、共感だけでは物足りない場合がある。
- 一人で考える時間がほしいなら、まめな連絡が負担になる場合がある。
分類名を本人に当てはめる必要はない。「今は話を聞く方がいい? 一緒に考える方がいい?」と確認する方が、型から心理を推測するより具体的だ。どちらでもないと返ってきたら、その答えを受け取る。
相手の好みに合わせることと、無理をすることを分ける
相手が求めることを知った後、自分が全部できる人物になろうとすると続かない。夜中でも必ず返信する、すべての予定を優先するなど、自分の暮らしを崩す約束は後から不満になりやすい。
女性「不安になるから、連絡は多い方がうれしい」
男性「連絡があると安心できるんだね。仕事中はすぐ返せないけど、夜に落ち着いて話す時間なら取りたい。それで足りるか、一緒に考えたいな」
自分のできることを出すのも自己開示だ。相手の希望を聞くことは、従う契約ではない。二人とも続けられる形を相談できるかまで見て、初めて相性を考えられる。
優しさが届いても、恋愛感情は別に確認する
『好かれてしまうトークの極意』は、本音で話せること自体が魅力になる場合と、それが土台になり別の魅力を伝える場合を分けている。話を聞いて喜ばれたからといって、交際したいと思われたとは限らない。
だから「これだけしてあげたのに」と見返りを求めるのは違う。会って話したい、恋愛相手として知りたいという自分の気持ちは、必要な段階で伝える。相手の気持ちが違えば、それを受け止める。
次に「優しい人が好き」と聞いたら、一つの生活場面を出してみよう。大事なのは正解の優しさを当てることではなく、相手が訂正できる会話をつくること。その訂正を嫌がらず聞けると、抽象的な好みが、その人の具体的な希望に変わっていく。
