この記事で学べること
- 全体の盛り上がりと個人への関心を分ける
- 相手が楽しんでいる理由に反応を返す
- 話の続きとデートの誘いを区別する
合コンで連絡先を交換したのに、その後は「昨日はありがとう」で止まる。盛り上がりが足りなかったと考えがちだが、その場で楽しかったことと、二人で続きを話したいことは別だ。
次につなぐために残したいのは、連絡先の数より、その人と話した内容の中にある未完の関心である。相手が楽しそうに話したこと、知りたがっていたこと、自分も関心を持ったこと。そうした具体的な接点があれば、一斉送信のような挨拶から抜け出せる。以下の会話は説明用の例だ。
全体の盛り上がりだけでは、個人の輪郭が残らない
大人数の場で笑いを取ると、その時間は楽しくなる。ただ、誰のどんな考えを面白いと思ったのかが分からないまま終わることもある。自分がずっと話す必要はないが、相槌だけで存在を消すのも惜しい。
例えば、女性が「最近、写真を撮り始めた」と話したら、機材や撮影場所だけでなく、何が楽しいかを一つ聞く。自分の感想も返すと、情報交換から、その人の見方を知る会話に進められる。
女性「最近、写真を撮るのが楽しくて」
男性「自分は景色をそのまま撮りがちなんだけど、人によって同じ場所でも違う写真になるのが面白いなと思う。撮れたときにうれしかった写真ってある?」
女性「友達が自然に笑ってる写真かな。ポーズしていないやつ」
男性「きれいな景色より、その人らしい瞬間が残るのがいいんだね」
『好かれてしまうトークの極意』のリアクションの技法は、返答を受けて、相手の感情を支える言葉を足す点を重視する。この例でも「写真いいね」で次の話題へ行かず、何を喜んでいるかを言葉にしている。解釈が違えば、相手に直してもらえばよい。
次の話題は、その場で少し共有しておく
「今度飲もう」は、誰にでも言える。話していて自分も気になったなら、「その写真、見せてもらえるときに見たい」「自分も散歩で撮ってみたい」と具体的に返せる。相手の趣味に本当は興味がないなら、無理な約束をしない。
『トリガートーク』の親友という分類では、互いに好意を返し、仲良くいられることが魅力として扱われる。ここから応用するなら、一方が接待し続けるより、小さな関心を交換する形がよい。教えてもらうだけでなく、自分にも共有したいことがあるかを考える。
男性「さっき話していた川沿い、自分も時々歩くんだ。今度撮れたら見せていい?」
女性「いいね。私も前の写真、探してみる」
この返答は写真の話を続ける合意であって、デートの承諾ではない。二人で出掛けたいなら、その提案は別にして、相手が選べるようにする。
翌日の連絡は、二人にしか分からない接点から
お礼に加えるのは、大げさな称賛や長い感想でなくてよい。その人の話のどこが残ったかを短く伝える。
「昨日ありがとう。自然な表情を撮るのが好きって話、印象に残った。今日歩いていて、つい人じゃなく光の入り方を見てしまったよ。写真の見方が少し変わった気がする」
実際にしていないことは書かない。返信がほしいからと質問を無理に付ける必要もない。相手が話を広げてくれたら続きを返す。反応がないときに「写真まだ?」と、軽い口約束を義務にしないことも大事だ。
誘うなら、何を一緒にしたいかを明確にする
会話が続き、自分も会いたいなら、「またいつか」だけでぼかさず提案する。ただし、趣味の相談を装って恋愛的な意図を隠し続けると認識がずれる。「もっと話したいから」という自分の気持ちも添えられる。
例えば、「写真の話ももう少し聞きたいし、二人で話してみたい。今度、昼にお茶しない?」と伝える。断られたら理由を解き明かそうとせず受け止める。連絡先を交換したことは、会う約束までしたことにはならない。
合コン後に振り返るなら、「誰を口説けたか」だけでなく、相手が何を楽しみ、自分はその何に関心を持ったかを思い出そう。続けたい話が浮かばなければ、次は連絡先を急ぐ前に、一つの話題で相手の理由まで聞いてみる。
